明太子とたらこってどう違うの?
例えば「明太子とたらこってどう違うの?」という疑問を持ったことはないですか? 誰かに尋ねられたとき、ビシッと答えられたらかっこいいですよね。
見た目だけならソックリな明太子とたらこ。いったい違いはどこにあるのか。
- 調味方法
- 値段・価格
- 塩分量
- 含まれる添加物
- 含まれる栄養素
- 歴史や起源
- 方言や呼び方
今回は、上の7つのポイントで比較してみました。ぜひ参考にしてみてください。
明太子とたらこは「調味方法」が違う?
明太子とは「唐辛子漬け」したもの。たらことは「塩漬け」したもの
明太子というのは、スケトウダラという魚の卵巣を「唐辛子」などの調味料で漬け込んだ加工食品。この場合の明太子とは「辛子明太子」を意味すると思ってください。
- 明太子が辛いのは「唐辛子漬け」だから
- たらこが塩辛いのは「塩漬け」だから
つまり、明太子とたらこの最大の違いは「調味方法」にあったのです。
味付け方法の違いが、明太子とたらこの味の違いというわけですね。
明太子とたらこの「値段・価格」はどう違う?
では、明太子とたらこの値段はどう違うのでしょうか?
今回は、老舗明太子メーカーの「かば田食品」の明太子とたらこを比較してみます。同程度のグラム数の明太子とたらこを選びました。
「柚子風味 昆布漬辛子めんたい」という商品です。
177gで「1,620円」という価格帯になっていますね。
ちなみに、普通の明太子とは違って、「昆布漬け」した明太子に「大分産の柚子」をミックスしている明太子。かば田食品イチオシの明太子のようです。
一方、『甘塩たらこ』という商品。188gで「1620円」となっていますね。
さっきの明太子と比べて11g多いですが、値段は同じ。ということは、明太子の方がやや安いですが、ほぼ同じ価格帯と言っていいですね。
今回は「国産」の明太子とたらこで比較してみました。
かば田食品は、商品の原産地を「国産なら国産」「外国産なら米国」とはっきり表示しているので比較がしやすかったですね。安価な外国産と物のよい国産を比較しても、正しい価格の違いは分からないですから。
つまり、明太子とたらこ、価格の違いは(ほぼ)ない!!
「量産品は値段が安いが、良いものはそれなりの値段がする」というのは、明太子もたらこも同じでした。
明太子とたらこの「塩分量」はどう違う?
では、明太子とたらこの塩分量の違いはどう違うのでしょうか?
まとめてみました。
- 明太子の100gあたりの塩分量は、約5.5g
- たらこの100gあたりの塩分量は、4.6〜5.2g
「明太子は塩分が多い」と言われますが、たらことの違いは全然ありませんね。たらこの方が、明太子よりも「塩分量は多少すくない」ようですが。
ただ、肝心なのは「1食あたりの塩分量」。健康に影響をするのはこの部分です。
「明太子20g」を食べた時の数値です。(画像はかねふく様から引用)
これを見ると、明太子は「他の食品」と比較しても1食あたりの食塩相当量が意外と少ない!!!
明太子はそもそも一度に食べる量が少ないのです。ご飯のお供や料理のトッピングに加えるくらいなら、「明太子もたらこも塩分は少なめ」。
栄養バランスはトータルで考えないといけませんからね。
また、健康な成人の1日の食塩摂取量は、
- 男性が8.0g未満
- 女性が7.0g未満
となっています。(2015年版厚生労働省推奨「食塩摂取量の目標量」)
また、2014年の高血圧治療ガイドラインのデータによると、高血圧の治療を要する人の場合だと、1日あたり食塩摂取量は「男女共に6g以下」に抑える必要があります。
そして、腎臓疾患者の場合では、1日の食塩摂取量「3~6g以内」という制限が必要になってきます。(厚生労働省「慢性腎臓病(CKD)」のデータより)。
明太子もたらこ、どちらも健康に気をつけて食べていく必要がありますね。
ということで、健康な成人の方は、
カップラーメンやレトルトカレーよりも、「ご飯に明太子少々!」の方が塩分控えめでずっと健康的!!
明太子とたらこの塩分量に大きな違いはありませんが、少しでも塩分を減らしたい方は「たらこ」を選ぶのも、1つの工夫ですね。
明太子とたらこでは「栄養素」はどう違う?
では、明太子とたらこの「栄養素」はどう違うのでしょうか?
まず、明太子には、唐辛子が含まれてますね。唐辛子の成分により、明太子を食べると2つの効果があります。
- 食欲増進
- 消化促進(胃の働きを活発にする)
これは唐辛子に含まれている「カプサイシン」という栄養素による働き。
明太子を食べると食欲が増すので、夏バテしがちな夏や元気や体力の落ちている時期にはもってこいですね。消化促進にも効果がありますが、刺激が強いため、食べ過ぎるとマイナスの作用も出てくるので要注意。
ちなみに、当サイトおすすめ「かば田食品『昆布漬け明太子』」という明太子はもっと凄いです。
昆布には、「アルギン酸」と「フコイダン」という栄養素があります。
アルギン酸の効果は、つぎの通り。
- 血圧上昇の抑制
- 動脈硬化の予防
- コレステロール値を下げる
フコイダンの効果は、つぎの通り。
- ガンの予防
- 免疫力を高める
- ピロリ菌除去
明太子の栄養素だけでなく、「昆布の栄養素」まで含まれているので、美容・健康にも良いのです!!
味も美味しくて、栄養素も豊富な「かば田食品『昆布漬け明太子』」はおすすめです。
明太子とたらこでは「添加物」はどう違う?
では、明太子とたらこに含まれる「添加物」に違いはあるのでしょうか?
調べてみたところ、使われる添加物には共通点がありました。それは、次の3つ添加物。
- 発色剤である「亜硝酸ナトリウム」
- 着色料「赤色102号、 黄色5号」
- 酸化防止剤
とはいえ、現代では、ほとんどの食品に添加物が使用されてますね。
つまり、本当に健康に気を使うのであれば、明太子やたらこだけでなく、全部の食事を見直す必要があるわけです。
しかし、妊婦さんや病気患者の方など、健康面が気になる人も多いのも事実。
ですので、より健康面に注意したい人は、普通の明太子ではなく、「無添加・無着色」の明太子を食べるのがおすすめです。
詳しくはつぎの記事にまとめています。ご本人だけでなく、ご家族の方もぜひチェックしてみてくださいね。
「無添加の明太子」の情報はコチラ↓
明太子の添加物は健康の敵?大丈夫。無添加・無着色もありますよ!
明太子とたらこの「歴史や起源」はどう違う?
明太子の起源は「朝鮮半島」
明太子は、1800年頃に朝鮮半島で誕生した食材。
日本に持ち込まれてからも改良を重ねられ、今の辛子明太子が誕生しました。
そして明太子が普及しだすのは 1975年ごろ。山陽新幹線の「博多駅開通」以降だと言われてます。
つまり、現代の明太子は1949年に日本人に開発された「日本食」だけど、「そもそもの起源は朝鮮にある」のです!!
明太子の歴史を詳しく知りたい方はコチラ(↓)!!
これが明太子の歴史だ。明太子の起源と元祖明太子のルーツを追う!【めんたいこパスタの起源】
たらこの起源は「日本」
たらこの歴史は、明太子の歴史よりずっと長いです。
明太子が誕生する1800年よりずっと前の、1600年代の江戸時代から、たらこは日本に存在していたと言われています。
やがて、たらこが広く普及していくのは明治時代・・・
つまり、1905年くらいには、基本的に日本人は「明太子よりもたらこ」を食べていたのです。
ちなみに、北海道産のたらこは、当時から「紅葉子」と呼ばれていました。今でも関東以北の人は、たらこのことを紅葉子と呼ぶようですね。
明太子とたらこの「方言や呼び方」はどう違う?
というわけで、明太子とたらこの「方言や呼び名」の違いも、見ていきましょう。
全国的には、明太子は「辛子明太子」を意味する
全国的には、明太子は「辛子明太子」を略した言い方ですね。
この呼び方は、辛子明太子が博多の名産物として、新幹線の開通によって全国に広まっていく中で生まれました。
つまり、辛子明太子という商品が先にあり、そのあと「明太子」という言葉が生まれたわけです。
多くの人たちにとって、明太子に「辛子明太子」以外の意味はありえないのです。
博多では、たらこを「明太子」と呼ぶ
一方、博多の方言では「明太子」と「辛子明太子」の言葉を、明確に使い分けています。
つまり、たらこを「明太子」と呼び、明太子は「辛子明太子」と呼ぶのです!!
じつは博多以外でも、西日本の一部地域では、たらこを明太子と呼ぶ習慣があるらしいのですが、ご存知でしたか?
僕(三重出身)は、たらこを「たらこ」と呼んでいたので、この感覚は分かりませんね・・・。該当する地域の方、Twitterで教えて頂けると嬉しいです。
そもそも、語源的には「明太」という字は、原料のスケトウダラを意味します。
なので、「 たらこ 」=「 スケトウダラの子(卵巣)」=「 明太子 !! 」
たらこを「明太子」の呼ぶのは、特に間違いではないようですね
「明太子」という言葉を使う際には、全国では「辛子明太子」だけど、博多では「たらこ」を意味するということを忘れないでくださいね。
明太子とたらこの「同じ部分」はどこ?
最後に、明太子とたらこの「同じ部分」をまとめていきます。
明太子とたらこの「原料(素材)」は同じ!
丸みを帯びて、ぷっくりしたあの形。明太子もたらこも見た目がそっくりですよね。
なぜなのか。
明太子もたらこも、同じ原料(北大西洋付近で取れる魚「スケトウダラ」)の食品だからです!!
くわしく言うと、雌から取れる「スケトウダラの卵巣」という素材が、明太子とたらこの原料になります。
明太子とたらこの見た目がそっくりなのは、同じ原料を使っていたからだったのですね。
もし「明太子とたらこの違い」を誰かに聞かれたら、「そもそも明太子とたらこは同じ原料って知ってた?」と聞き返してやりましょう!!
明太子とたらこは「旬の時期」も同じ!
ところで、明太子とたらこの「旬の時期」は知っていますか?
まとめると、つぎの通りです。
- 明太子が一番おいしい旬の時期は、11月と12月と1月。
- タラコが一番おいしい旬の時期も、11月と12月と1月。
つまり、旬の時期も同じ!!
「明太子とタラコの旬の時期は同じ」と覚えてくださいね。
また、原料であるスケトウダラの収穫時期は1月〜4月。この時期に取れたスケトウダラの卵巣が、調味加工され、明太子やたらこになるのです。
もちろん、明太子メーカーの企業努力により、「年中いつの時期でも」美味しい明太子とたらこが購入できるようになってます。
嬉しいですね!

カミイチ ダイスケ

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